楽天モバイルは2026年9月28日、東京科学大学との共同研究として、VR映像に「香り」を同期させる遠隔旅行体験を紹介した。ウェアラブル型の嗅覚ディスプレイが最大8種類の香料をリアルタイムで調合し、映像・視線操作と組み合わせて没入感を高める。
今回の発表ポイント
- 最大8種類の香料をリアルタイムで調合
- コマンド送信から香りを認知するまで約3秒の低遅延を実現
- 視線を1秒間合わせる操作でシーン移動や香り提示
- 将来は実際の旅行地からリアルタイム映像を伝送する体験を目指す
「見るVR」から「体感するVR」へ
VRは映像と音の高精細化が進む一方、現実の旅行で感じる土、海、花、食べ物などの香りは再現されにくい。共同研究では嗅覚を加えることで、場所の空気感や没入感を高められるかを検証した。
8チャンネルのウェアラブル嗅覚ディスプレイ
東京科学大学側が開発した装置は、小型ポンプとマイクロディスペンサを使い、最大8種類の香料を混合できる。限られた装着スペースで複数成分を調合し、多様な香りを作る仕組みだ。
香りの遅れを約3秒まで短縮
香りは映像や音と違い、物質を空気中へ放出して利用者に届かせる必要がある。そのため同期遅延が課題になるが、今回の研究では供給・噴出制御を最適化し、コマンド送信からユーザーが香りを認知するまで約3秒に抑えた。
Beyond 5G時代の多感覚コンテンツへ
楽天モバイルは、エッジコンピューティングや次世代通信を活用し、将来的に旅行地のリアルタイム映像をVR空間へ伝送する構想を示している。遠隔観光だけでなく、教育、文化体験、ECなどへの応用可能性も考えられる。
まとめ
VRに嗅覚を組み合わせる試みは、画質や音質とは別の方向から没入感を高める研究だ。製品化や一般提供が決まったわけではないが、通信・エッジ処理と多感覚デバイスを組み合わせるユースケースとして注目される。


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